2017年10月09日(祝)インストラクター交流会・研修会『五感で描く共感覚アート』を開催しました。

関西圏で活動するインストラクターが増えて来たので、今回は大阪初開催。それぞれの活動を報告しあったり、情報交換したり、、ランチ会も行って充実した1日を過ごしました。

 

交流会報告

交流会では参加したインストラクター同士で、近況報告やこれからチャレンジしたいことをシェアしています。

今回は高齢者施設で活動を行っているという報告が目立ちました。
今後は子ども向けに活動の幅を広げたい、自分の趣味(筆文字やアロマ、他のアート)とのコラボ企画にチャレンジしたい、という声も多く聞かれました。

中でも印象的だったことは、ろう者(耳が聞こえない人)のインストラクターが、高齢者施設で3色パステルアートのワークショップを行った報告。

当然一言も会話を交わさず、筆談もせずに行ったそうです。
はじめは対象者2〜3人のつもりで行ったのが、続々と人が集まって来てたくさんの人と楽しんだとのこと。

絵は本当に言葉をこえるのだなぁと実感できるエピソードでした。

 

 

 

研修内容

今回のテーマは『五感を描く共感覚アート』

絵には、左脳的な絵と右脳的な絵があります。
『アートの力で右脳を活性化』とうたっていても、実際は左脳的な絵を描いている、というケースはかなり多いのです。

認知心理学者で芸術家でもあるベティ・エドワーズ博士は、その著書の中で「左脳は非常にでしゃばりだ。右脳モードの絵を描くには左脳が苦手な分野を用いて、左脳を黙らせる必要がある。」と説いています。

左脳が苦手な分野のひとつが、直感的であいまいな表現です。
直感的であいまいな五感を描くことで、右脳の活性化につながります。

今回は五感を描くためのモチーフとして『梅こんぶ』を描きました。
食材から感じる、香り(嗅覚)、味(味覚)、舌触り(触覚)、噛み応え(触覚、聴覚)を抽象画として表現します。

マインドフルネスで取り入れられている手法を使い、五感を使って梅こんぶをじっくり観察しながら描きます。

(*マインドフルネスと3色パステルアートについては「アートセラピーの効果①-無心になれる秘密と効果」をご覧ください)

鑑賞会

全員が同じモチーフで描いたとは思えない個性豊かな作品。

感覚は自分だけのものなので、共有することが非常に難しいものです。
一方で、正解がない、否定のしようがない世界でもあります。
「あなたはそう感じたのね」「私はこのように感じました」という相互理解を体感するツールとしても非常に有効です。

さらに、テーマを持って抽象画を描くことでいつもの自分の作風とは違う、新しい表現が引き出されることもこの取り組みの醍醐味のひとつです。

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