パステルアートの対象は何才から?
未就学児からできるパステルアート
個人差はありますが、早ければ1才から一緒にパステルアートを楽しむことができます。
4才くらいまでは形を描くのではなく色をのせているだけ。大きな紙にパステルの粉をのせて手で直接色を混ぜたり、パステルを直接使ってグリグリと線を描いたり…。
その様子を観察していると、描いているというよりも、その触感そのものを楽しんでいるようです。
↑1才2ヶ月の女の子が描いた作品です。
↑3才の女の子が描いたグラデーションの虹です。パステルアート初体験の作品です。
色を見分ける視覚が発達するのは4才以降
子どもの目には大人のように数多くの“色”は見えていません。
まだ視覚が発達途中なので、中間色と呼ばれる朱色や山吹色などの微妙な色の違いが判断しづらいのです。
なので、赤青緑などいわゆるキッズカラーと呼ばれるはっきりとした色、原色を好む傾向があります。
大人と同じように色を見分けることができるようになるのは、女の子で4才〜、男の子は5才以降です。(*かなり個人差があります)
画用紙の上で少しずつ色が変化していく様子が観察できるパステルアートは、そんな視覚の発達段階の子どもたちにもぴったりです。
↑4才の女の子が描いたハロウィン。
3色だけを使ってハロウィンらしい不思議な空の色合いを描いています。
三原色のパステルだけを使うことで創造力が鍛えられる
3色パステルアートでは、その名前のとおり『赤』『青』『黄』のパステルのみを使っています。
この三原色があれば、何色でもつくれるはず。
はじめからたくさんの色が入ったパステルセットを与えてしまうと、限られたものから自分だけの色を作り出す“創造力”が育ちません。
はじめは3色しかないことに戸惑う子どもたちですが、色を作り出す楽しさを覚えると夢中になってたくさんの色を作り出します。
↑8才の女の子が描いた作品。
パステルアートのタッチを活かしたふわふわの綿毛とたんぽぽです。
子どもの成長に合わせたパステルの使い方
大人向けのパステルアート教室では、パステルの側面をコットンでこすることで色をとり、着色しています。
けれど、この色をこすりとる作業が苦手な子どももいます。
そんなときはあらかじめパステルを粉状にして用意しておきましょう。
画材用の金網やカッターで削るのが一般的ですが、低年齢の子どもには扱いが難しいので茶こしやコインを使います。
写真のタイプの茶こしは下に置いた状態で大根おろしのようにパステルを滑らせるだけなので、簡単にパステルを粉状にすることができます。
金網は宙に浮かせながらパステルを削らないといけないので、両手を使うことになり子どもには難しいかもしれません。
茶こしが用意できない場合は、コインやステンレス製の定規、ダブルクリップなど、縁(ふち)が尖っているもので代用可能です。
カッターは危険なので子どもでも安全な道具を用意しましょう。
子ども(〜18才まで)が描いたパステルアートの作品集