「パステルアートやアートセラピーの資格生かして、社会貢献したい。」というお声をよくいただきます。
具体的には『介護施設での高齢者向けレク』や『児童施設でこどもを対象としたイベント』を実施している人が多いようです。
では、万が一イベント中に事故が発生したら、その責任の所在はどこにあるのでしょうか。
パステルアートのイベント中に想定される事故で最も可能性が高いのは『誤飲』です。
カラフルなソフトパステルが美味しそうに見えるのか、、
認知症や発達障害の方を対象としたイベントで、パステルを口に入れてしまった、というケースは残念ながら0ではありません。
3色パステルアートではこれまでに大きな事故はないものの、「パステルを口に運んでしまったため、歯磨きやうがい等の対処をした」というケースは、過去4年間で3件報告されています。
その他にも、口の中に入るサイズの道具としては、練り消しや綿を使用しています。
認知症や発達障害の方を対象にする場合は、可能な限り事前に症状をヒアリングし十分な対策をして当日を迎えましょう。
場合によってはスタッフを多く配置したり、参加人数の定員を減らす必要があります。
万が一のときのボランティア保険
もちろん、事故が起こらないことがいちばんですが、万が一事故が起こってしまったら、、
施設内で実施している場合は、速やかに報告し施設の担当者の指示を仰ぎましょう。
大変なのは全て自分自身で企画〜運営を行っているイベントです。
大きな事故が起これば、無償で行っているイベントとはいえ責任を求められます。
そんなときのために『ボランティア保険』があります。
いくつか種類があるので知っておくと良いでしょう。
社会福祉法人全国社会福祉協議会ボランティア行事用保険
1行事あたり20名まで560円〜加入することができます。(20名を超える場合は1人あたり追加で28円〜)補償内容は、通院日額2,200円、死亡保険400万円など。
※利用するためには社会福祉協議会に登録する必要があります。お近くの社会福祉協議会でボランティアの登録を行ってください。
最もメジャーなボランティア保険です。
対象となる行事がかなり細かく掲載されているので、パンフレットをご一読ください。対象とならないものに“鳥人間コンテスト”が入っているので笑ってしまいます。
JA共済イベント共済
10名以上のイベントで加入することができます。1名24円〜。
治療または施術をうけた受けた場合の共済金1.5万円〜36万円(部位・症状に応じてことなります)、死亡共済金300万円など。
楽しむためにも正しい知識を
3色パステルアートでは刃物は一切使用せず、それ以外の道具も最小限に抑えています。
そのため「目が行き届かなかった…」という事故のリスクも最小限です。
また、パステルもAPマーク(人体に無害で安全だと認められた工芸材料に付与されるマーク)がついたものを使用しています。<関連記事:パステルアートの道具・画材>
それでも誤飲事故の可能性は0にはなりません。
万が一に備えた正しい知識を身につけて、自信を持ってパステルアートの楽しみを提供していきましょう。