上手に描くことよりも、自分らしく描くことを大切に。

2020年から3色パステルアート教室いろいろを主催しています。
地元のフリースペースを 利用した対面講座、自助グループでの活動の他にも、zoom を使ったオンライン講座も、毎 月、数回開催しています。

また、一年に一回、ギャラリーをお借りして、教室に参加してくださった参加者さんたちと共に3色パステルアートの優しい世界に触れられる展覧会を開催しております。

私は、幼い頃に、とあるきっかけから、絵を描くことが怖くなってしまい、表現することか らずっと遠ざかっていました。
人と自分が比べられること、自分と人とを比べてしまうこと がとても苦しく、悲しかったのです。
けれど、偶然、3色パステルアートのイベントに参加し、表現することの楽しさ、どんな色 にも、良い色や悪い色はなく、それぞれの色があるということを知り、感動しました。 「この感動をほかの人と分かち合いたい!」と思ったので、通信講座でインストラクターの資格をとりました。

受講した際、アートが脳と心にどんな影響をもたらすのかを詳しく知ることができ、目から 鱗でした。
他のパステルアートと比べると、使う道具も最小限でどなたでも用意することができるものばかりでしたので、深い安心感も抱きました。

インストラクターとして心がけていることの一つは、「色はいつも自分やあなたのそばにある」という気持ちです。 日々、色々なことがあると、好きな色を忘れがちです。時に世界が灰色のように見えてしま うこともあります。 けれど、実は、色はいつも自分やあなたのそばに存在しているんですよね。それは、最近購入したカーテンの色かもしれないし、ずっとお気に入りの服の色かもしれません。 講座の中で、好きな色を再び見つけられたらいいな、と自分自身も含めて思います。

また、活動する中で毎回感じるのは、作品を通して、会話や対話が自然と生まれるところで す。 「自分の作品のこの部分がお気に入りになった」、「〇〇さんの色が素敵」、「工夫が素晴らし いね」というふうに集まった方々の中で話が進み、聞いている私も笑顔になれます。

インストラクターになってからの変化として、身近にある自然をより好きになりました。 それまでは、植物を見かけても、「ああ、花が咲いているな」というぐらいだったのですが、 活動を始めてから、「この花の名前はなんだろう」と興味が湧いてきたり、落ち葉に宿る様々 な色に心が動かされるようになりました。

皆さんに向けて伝えたいことはたくさんあるのですが、一言で言うならば、3色パステルア ートは楽しいです！
はじめは、「自分にはできないかもしれない」という思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、ドキドキしながらワークショップに参加し終わった頃には、自分の絵が描けたことで心がワクワクし始めていると思います。

「絵を描こう」と言われると、どうしても、「上手に描かなきゃ」となりがちです。 3色パステルアート教室いろいろでは、上手に描くことよりも、自分らしく描くことを大切にしています。 レシピにそってレクチャーはしますが、そこに表れた色は、その時の自分だけのもの。 昨日の自分、明日の自分には出せない色です。それを共に楽しんでいけたらいいな、と思い ます。
一緒に描きませんか?