2022年3月21日(祝)インストラクター研修会特別編『対話のことば』を開催しました。

3色パステルアートでは月に1度、インストラクターとしてのステップアップと、活動の情報交換のための交流会&研修会を開いています。

今回は特別編。
インストラクター資格講座の中でオススメしている書籍『対話のことば〜オープンダイアログに学ぶ問題解消のための対話の心得〜』の著者、長井雅史先生をゲスト講師としてお招きして対話の勉強会を実施しました。

3色パステルアートでは、絵を描くだけでなく描いた後の“鑑賞会”も大切にしています。
鑑賞会の場で交わされる対話。
今回はその対話について振り返り、学ぶための特別編です。

対話の心理学『オープンダイアローグ』とは

オープンダイアローグは、1980年代に開発された精神疾患に対する治療方法です。
オープンダイアローグの特徴は、『対話』を中心としたミーティングを重ねることによって治癒をもたらすことにあります。入院や投薬などにより、症状に対処しようとするアプローチとは異なり、丁寧な対話によって精神疾患の元となっているものに迫り、その問題を解消することを目指します。

(中略)

オープンダイアローグでは、精神疾患の症状はモノローグ的な認識・語りによって生じていると考えられています。そういう凝り固まった「しこり」のようなものが、オープンダイアローグでは「多声的(ポリフォニック)」な語り合いによって融解し、治癒すると考えられているのです。

--『対話のことば〜オープンダイアログに学ぶ問題解消のための対話の心得〜』より、一部抜粋

『対話のことば』とは

オープンダイアローグの専門家たちが築き上げてきた、問題解消のための対話の心得を、一般の人が日常に取り入れやすい形でまとめたものです。
本書では30パターンの『対話のことば(=心得)』を学ぶことができます。

 

 

 

研修内容

著者の長井先生から30パターンの『対話のことば』について解説していただき、参加者がそれぞれ大切だと感じたことば(=対話の心得)を選びます。

たとえば、
・輪になる
・感情の通路
・小さなサイン

など。対話のことばは初心者でも分かりやすい言葉で描かれています。

同じグループになったメンバーに選んだ“ことば”を紹介し、なぜそれを選んだのか、自身が体験したエピソードとともに振り返ります。
聞いているメンバーは、それをうけて感じたことをフィードバック。グループ内でいくつもの対話が繰り返されます。

文字にしてしまうと非常にシンプルで味気なく感じられますが、なんとも奥が深いのです。

メンバーそれぞれに見え方も、感じ方も違う。
それを穏やかな対話の場で語り合うすることで、視界がどんどんひらけていきます。
相手の言葉を自分に響かせ反応することで、自分の中の探求も深まるような不思議な体験でした。

3色パステルアートでは、絵だけではなく、その場でやり取りされる“心”にも注目して、大切に扱っていきたいと考えています。
大変学びの多い研修会でした。長井先生ありがとうございました!

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