先日生徒さんから、
「パステルカラー以外のものでもパステルと呼ぶんですか?」
と質問を受けたので気になってその語源について調べてみました。
“パステルカラー”は和製英語
日本で“パステルカラー”というと、一般的には淡いピンク色や水色、クリーム色をイメージされることが多いのではないでしょうか。
でも画材のパステルには、原色の赤・青・黄色や黒ももちろん存在しています。
“パステルカラー”は和製英語。
英語圏の人にパステルカラーと言っても通じません。
パステルカラーのイメージとはかけ離れたビビッドな色もパステルで表現することができます。
パステルの語源はフランス語の“pastel”
語源由来辞典にはこのように記述されています。
パステルは、フランス語“pastel”からの外来語。
「paste」+「-el(指小辞)」からなる言葉で、練り固めるところからついた名。
パステルは色の元となる粉(顔料)を、少量の接着剤で固めて棒状にした画材。
その製造工程の“練り固める”ところからついた名前のようです。
フランス語より身近な英語で「ペースト(=paste)」と表記された方が理解しやすいかもしれません。
ペースト→ペイステル→パステル
発音はフランス語も英語も同じです。
気になる人はGoogle翻訳で発音もチェックしてみてくださいね。スピーカーマークを押すと発音されます。
3色パステルアートには、海外で活躍中のインストラクターもいます。
中国語でパステルは“粉彩”と表記されます。
『彩(いろどり)の粉』。
パステルにぴったりの漢字ですね。
絵の具もパステルの一種??
「絵の具にもパステルと書いてあった」
との質問も寄せられたことがありますが、顔料を練り固めたものという語源からの解釈をするなれば、その表記も間違いではないことが分かります。
パステルもクレヨンも絵の具も、色の元となる顔料を練り固めたもの。
混ぜ合わせるものや接着剤の材質が異なるので、それぞれ違った風合いを楽しむことができます。
その中でもパステルは最小限の接着剤のみで作られているため、優しいふわっとした風合いが特徴です。
パステルの中にも、ソフトパステル・オイルパステル・ハードパステル・・など種類があります。
(3色パステルアートでは子どもでも高齢者でも扱いやすいソフトパステルを使用しています)
その他のパステルについてはこちらから。
一般的にイメージされるパステルカラー以外にも無限の色合いが表現できるパステル。
ぜひチャレンジしてみてくださいね。